自分が作ったもので、人を喜ばせたい。
そして、その喜んだ顔を、この目で見たい。
それが自分のものづくりのモチベーションである。
歌を作って歌っていた時もそう思っていたし、WEBデザイナーとして仕事をしている時もいつもそう思っていたが、目の前に人がいるところで歌を歌っているのと、パソコンの前でサイトを作っているのとでは、その達成感というものが全く違う。
会社でやっていた仕事なんて、作ったものを実際にお客さんに持っていくのは営業の仕事だから、そのお客さんが喜ぶ顔を見るのは営業であり、さらにユーザーの喜びの声が聞けるのはお客さんだ。
それをずっと不満に思っていて、やがて会社を辞めて独立したのも、そういうシンプルな達成感が得られないという理由がもっとも大きかったように思う。
今やっている似顔絵アイテムの仕事は、自分が作ったもので、人が喜んでくれて、そしてその反応は直接自分に届く。顔を見れるまではなかなかいかないが、メールなり、メッセージなりで、間に誰のフィルターもかかっていない状態で、自分の目に、心に届くのである。
自分も喜んでもらってほんとうに嬉しいし、そこには今まで時々しか感じられなかった達成感が毎回あって、次の仕事に向かうモチベーションになる。
まだほとんど儲からないし、うまくできなくて苦しむことも多い。でも、これを続けていけば、きっと自分は成長できるし、なりたかった自分になっていけると思う。
それに向かって進んでいく、明確な「夢」というものがなかったとしても、そういう「想い」を大切にして、その日その日を生きていれば、自分の人生は少しずつ切り拓かれていって、幸せな人生といえるものになるのではないか、と、思う。