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ここ10年くらい、健康診断のたびに聴力で引っかかっているのだけど、最近になって耳鳴りがひどくなったので、もしやまた落ちたんじゃないかと思って耳鼻科に行ってみた。

結果、1年前と比べてそれほど変わっていないとのこと。

要するに元々の難聴(気味)なんだけど、急な難聴(突発性難聴とか?)は神経の圧迫を抑えることで治ることもあるが、元々の難聴は原因が不明なので直しようがないというのが現代の医療の限界らしいので、「落ちてないのなら、よかった」みたいな感じで、「耳鳴りに効く、と言われているが、なぜ効くのか僕もわからない」と先生に出された薬をもらって、聴こえてないけどちょっと安心して帰った。

まあ視力や筋力ならまだしも、自分ではどうすることもできないことなので、その事実については仕方ないという気持ちしかないのだが、耳が聴こえていないと知ってずっと気になっていることがある。

それは、むかし歌を作っていたころに配っていたデモテープたち。

今、右耳は高音が聴き取れないということがわかっている(左耳の耳元で指をこすると「カサカサ」って音が聴こえるけど、右耳ではまった聴こえない)けど、当時聴こえているつもりで聴こえていなかったとしたら、自分でちょうどいいと思ってミキシングした音は、普通に聴こえるほとんどの人にとっては、やたら右耳から聴こえる音の高音がでかい、みたいなことになっていたんじゃないだろうか…と。

広く世に出たものでもないし、それがなくたって今こうしていることにはかわりないのだろうけど、たぶん、当時こだわりを持って一生懸命作ったものだったからなのだろう。

今になっても今のことのように、心の中にずっと残っている。